コラム
Vol.79 目標管理と働き方改革
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2017/07/11
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- 目標管理と働き方改革
- 人事・教育担当者に読んで欲しい書籍
目標管理と働き方改革
ある会社で、働き方改革を目的に、全10回ほどの目標管理の研修をやりました。働き方改革と目標管理は遠い気がしますが、その時にお話した内容をご紹介します。
人事制度設計の支援と教育研修のサービスがメインであるため、私が提供している研修は評価者研修や目標管理研修がどうしても多くなります。今般は、働き方改革と絡めた研修も多くなってきており、目標管理と働き方改革のお話をいただきました。働き方改革とは、仕事の生産性を上げることですが、本質は何らかの仕事をやめる・減らす意思決定をすることだと思います。
では、目標管理の観点で「やめること」の話をすると、
Plan :計画する
Do :実行する
Check :検証する
Action:新しい打ち手
というPDCAサイクルの中で、Planに時間を掛けて、できる限りDoの時間を減らすことだとお伝えしました。
違った表現をすると、
○実行力を高めて、試行錯誤しながらありたい姿を実現するか。
○仮説力を高めて、できる限り失敗(仮説が外れること)を少なく、ありたい姿を実現するか。
という選択を考えたとき、仮説力を高めて、実行の時間の減らすことで仕事の生産性を高めた方が良いですよね!と説明しています。
しかし、どの会社も計画策定に問題があります。PDCAサイクルは、仮説・検証のサイクルであるにもかかわらず、計画が仮説になっていないケースがほどんどです。研修では、計画を仮説にするという話をメインにしました。その内容をお伝えします。
計画に、「新規開拓の実施」「既存顧客との絆を深める」「定期的な進捗管理」と書いてあるケースがありますが、これは仮説ではなく、仕事の進め方です。
○仮説は、実行により成果がでることもあれば、成果がでないこともあること
○仮説とは、うまく行くだろうというあたりをつけることであること
○達成基準が変われば、達成実行策(=仮説)は変わること
○仮説とは、初めてトライする新しい作戦であること
などを説明をしています。
同様に、計画に「現状の分析」「問題点の把握」「解決策の立案」と書いてあるケースがありますが、「解決策の立案」こそが仮説ですよと伝えています。仮説ではなく、仕事の進め方を書いてあるケースがほとんどなので、仮説が書けるように時間を掛けて指導しています。しっかり、仮説を設定し、検証を実施して、うまくいかなかった場合は新しい打ち手を考えるというサイクルを回したら、実行の時間は少なくなるはずです。
最後に受講者の皆さんに確認することは、「では、どうやって仮説力を高めたら良いのでしょうか?」と質問します。
○先輩・他部署メンバーに相談する
○みんなでアイデアを出し合う
○専門分野の勉強をする
○成功事例・失敗事例を共有する
○イノベーション的なアイデアを考える
などの意見がでます。
つまり、
○人脈づくりや自己啓発をすることにより、
○仮説力=問題解決力が上がり、
○実行の時間が少なくなり、
○また、人脈づくりや自己啓発の時間を作れるようになる
というサイクルを回すことが大切なんです!と伝えました。
忙しい!忙しい!と言っている中核社員はそこで成長が止まります。次のステップのためにも、仕事の余裕を持たないといけませんと伝えています。
人事・教育担当者に読んで欲しい書籍
書籍名:『フィードバック入門』
著者名:中原 淳
ずっと人材育成に関する領域で知識のインプットをしていますが、なかなか新鮮な情報を入手できる書籍は少ないです。その中でも、フィードバック入門は新しい知識を習得できる素晴らしい書籍です。フィードバックのあるべき姿、包括的な概念論、部下のタイプ別フィードバックの方法など、読みやすく・理解しやすい内容です。私もこの本をベースに、評価面談方法を新たに再構築中です。
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