コラム
Vol.66 生活、そして仕事のスタイルを変えるトライ
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2016/02/09
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生活、そして仕事のスタイルを変えるトライ
渡辺京二著『逝きし世の面影』によると、1857年にハリスが日本を訪れたときの感想が記載されています。
彼らは皆よく肥え、身なりもよく、幸福そうである。一見したところ、富者も貧者もない。これが恐らく人民の本当の幸福の姿というものだろう。私は時として、日本を開国して外国の影響を受けさせることが、果たしてこの国の人々の普遍的な幸福を増進する所以であるかどうか、疑わしくなる。私は質素と正直の黄金時代を、いずれの他の国におけるよりも日本において見出す。生命と財産の安全、全般の人々の質素と満足とは、現在の日本の顕著な姿であるように思われる。
渡辺京二著『逝きし世の面影』
以上が書籍の抜粋です。
ハリスの疑問が現実となり、約160年後の現在は、その面影が薄れつつあります。
これから大きな革命が始まるような気がしています。これまでも、心の革命・魂の革命・感性の革命など様々な表現がされてきましたが、今年にその革命に突入したというのが私の実感です。20世紀は欧米が世界を主導し、生活水準も大幅に向上した一方で、生活スタイルが変わり、個と個の結びつきが薄れ、家族関係までヒビが入り始めました。その修正を図るべく、宗教家・政治家・学者・教育者が少しずつ、新しい動きを開始しています。それは、本来日本が大切にしてきた生活スタイルに戻ることだと私は考えています。自然と共存し、長期的な視野で社会との関係を築き、家族や近所の皆さんと交流し、一瞬一瞬を楽しく生きて、そして死んでいくという社会を取り戻すことです。
この革命は、IT革命のようにお金持ちは作らないと思います。広く一般市民に幸福が行き渡る革命だと思っています。また、IT革命のように一気に押し寄せるのではなく、10~20年かけてじっくり進むのではないかと思っています。その革命の推進を一歩でも進めたく、グローセンパートナーという会社を使って色々トライしてみたいと思っています。
今期掲げた方針は、
1.従業員第一・顧客第二
2.プライベート第一・仕事第二
3.自分の時間の将来投資よりも毎瞬(刹那)を大切にする
です。
施策として、100%フレックス+100%リモートワークにしました。好きな時に働いて、好きな時に休むというスタイルを実践してきたいと思います。
難しいのが、「顧客第二」です。顧客第一が大切なのはわかっていますが、それが正しいがゆえに、色々な弊害があると思っています。お客様の納期に合わせて、忙しく働き、精神をすり減らすよりは、一度「顧客第二」をトライしてみたいと思います。「顧客第二」という表現を示した時点で、自分の判断基準も少し狂いだしました。非常に難しい的にボールを投げたと思っています。「顧客第二」といった瞬間に、人の成長も止まるかもしれません。しかし、みんなお客様のため、会社のために働きたい心を持っているような気がしています。その心を摘んでいるのが会社であり、職場であるような気がしています。
年末年始ずっと考えていたことを文章にしました。とりとめもない話ですが、難しい船出に出発したという宣言です。
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