コラム

Vol.58 ベイマックスにみるイノベーション論

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2015/01/28

Index

  1. ベイマックスにみるイノベーション論

ベイマックスにみるイノベーション論

2015年度の初めてのメルマガです。本年もよろしくお願いいたします。

年末に映画「ベイマックス」を観て、ディズニーの映画は凄いなと感動しました。ディズニー映画の素晴らしさは、
 1.単純に話が面白く、娘も集中して見ていて、最後に涙を流していた
 2.新しいキャラクターを次々と開発し収益モデルがしっかりしている
 3.イノベーションとは何か?など、新しい視点が描かれている
3.のイノベーションについて、私がいつも伝えていることをそのまま表現していましたので、今回ご紹介したいと思いました。

私が考えるイノベーションとは、「あ、それは思いつかなかった」という一般常識の穴を見つけることです。ベイマックスでも、主人公の兄が「物事を違う角度から見るんだ!」と、主人公を逆さまにさせて、発明を思いつく場面があります。イノベーションとはアイデア創出活動であり、コピーライターがコピーを考えるのと同じだと考えています。逆の表現をすると、ただ努力することや改善を重ねることとは異なります。起こしたいイノベーションに関して情報収集した後は、孵化するまで考え続ける・思い続けることで、ある一瞬にひらめきます。

弊社にも、イノベーションに関する研修をやってほしいとの依頼が増えてきています。研修では、イノベーションをわかりやすく体験してもらうために下記のようなワークを用いています。

知り合いのエイブルワークの佐藤社長が実際に関わっている、神戸大学のゼミでの取り組みを教えていただきました。神戸大学では、学生のベンチャースピリットを高めようと、経営者の皆さんが、学生に下記のような課題を出しています。

「学園祭(3日間)で100万円儲けるビジネスを考えよ」

ちなみに、屋台を出すと10万円程度儲かるそうですが、新しい発想が生まれやすくなるよう、桁を1つ増やして100万円をお題として設定しているそうです。学生は、半年ほどかけて、学園祭に向けてビジネスを構想します。1期目と2期目に1つずつ、見事100万円儲けることに成功したビジネスが創出されたそうです。

このお題を、社会人向けの研修でも、受講者に考えてもらいます。大体出てくるビジネスモデルは、3種類です。イベント系(AKBを呼ぶなど)・風俗系(キャバクラなど)・ギャンブル系(宝くじなど)が出てきます。ひととおりアイデアが出尽くしたところで、さらに考えるための切り口を提供します。それは、「ずらすこと」「くっつけること」です。ターゲットを神戸大学の学生から高校生・学生の親・企業などにずらすこと。学園祭+学力向上支援、屋台+BtoBモデルなどをくっつけることです。

そうすると、
 ・神戸大学に入りたい高校生に向けてのビジネス
 ・神戸大学の学生をとりたい企業向けのビジネス
 ・神戸大学の周辺に住んでいる住民に向けてのビジネス
など、どんどん発想が増えてくるのです。

企業においても、イノベーションを起こすことは簡単です。考え方のポイントを伝え、意見が言いやすい雰囲気を作ることでイノベーションは生まれる確度が高くなります。

去年から、イノベーションに関するセミナーも増やしていますので、ご興味のある方はぜひご連絡ください。

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