コラム
Vol.34 愚直さと忠誠心が顔に滲み出る
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2011/09/06
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- 愚直さと忠誠心が顔に滲み出る
愚直さと忠誠心が顔に滲み出る
先日、車を購入しました。知り合いの専務にお願いして、中古車をオークションで落札してもらい手続きをお願いしました。オークションで落札してから自分の手に入るまでに1カ月近くを要し、様々な事務ミスが発生して、ちょっとイラっとしていました。振込口座も、当座と普通の間違い、口座番号の間違いなどがあり、振込みも手間が掛かりました。
納車の当日、その方に初めてお会いすると、思っていた印象がガラっと変わりました。愚直さと会社への忠誠心が顔から滲み出ているのです。一見すると日焼けた60歳過ぎの男性で、確かに事務仕事は苦手だろうと感じる方でした。
しかし、この炎天下、汗だくになりながら、車内清掃をする姿を見て、「おやっ」と感じました。全く仕事を嫌がっている様子がないのです。暑さを苦にしている様子が全くないのです。そしてその背中には、何故か会社への忠誠心を感じたのです。会社への忠誠心を感じる背中というものを初めて見ました。
その後、専務に下記のようなメールをお送りしました。
「○○さんのオペレーションは突っ込みどころ満載ですが、あれほど真面目に真剣に仕事をする人を見たことがありません。島森が誉めていたとお伝えください。」
専務からの返答です。
「○○はそういう男なのです。唯一社長と共に、ほぼ創業来頑張ってきた弊社の功労者です。60歳は過ぎましたが、まだ活躍してもらってます。」
環境が変わり、スキル的には時代に乗り遅れたかもしれませんが、その忠誠心は輝いていました。このような方が、中小・中堅企業の宝であり、こういった宝を大切に育むことが大切だと思います。仕事ができるできないも大切ですが、企業において経営者と社員の絆の大切さを感じた一瞬でした。
もしかすると、事務の不手際から、私は専務へクレームのメールをしたかもしれません。その時は、たまたま心の余裕があったので、相手を受け入れることができただけです。
毎日バタバタして、心を亡くしてしまいそうになりますが、そんな状態でクレームや指摘をするより、余裕を持って何か良いところを探せる自分になりたいと感じた瞬間でした。
暑い日が続きますが、体にもお気をつけて、心は殺伐としないように!
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