コラム
Vol.25 経営の本質
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2010/04/23
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- 経営の本質
経営の本質
先日、徳武産業株式会社 十河社長のお話を聞く機会がありました。徳武産業さんは、足に問題を抱えたお年寄り向けのシューズを販売してお客様の支持を得ています。お客様には、誕生日にお手紙を送ったり、心温かいサポートでも有名です。
ある時、介護施設の施設長からクレームの電話がありました。「歩けないお年寄りに靴を販売するとは何事か!」というお怒りの電話でした。実は、徳武産業の社員はそのお年寄りに会っており、歩けないことも知っていました。それでも靴を販売しました。
それから3カ月後、自体は急変して、クレームはすんなり解消しました。なぜ、解消したのでしょうか?
なんと、そのお年寄りは、歩き始めたのです。赤い水玉の靴を購入して、「歩きたい!」と努力をした結果、歩き始めたのです。そこには物語があり、感動があります。
その話を聞いた時には、目頭が熱くなりました。周囲の方も同じだったと思います。ここに経営の本質があり、(お客様の心を動かすまでの)人のお役立ちとビジネスモデルをどう融合させるかがカギになると思います。徳武産業さんは、業界に先だって、
(1)左右サイズ違い販売
(2)片足販売(半額で提供)
(3)靴底の高さ調節
(4)ベルトの長さ調節
(5)片手でも履ける様にベルトの開閉方向を変える などなど
商品化してきております。一方で、製品単価を下げるべく中国に工場を作り、日々努力を重ねています。
おそらく、「お役立ち」と「ビジネスモデル(=儲かる仕組み)」の融合は、簡単にできるものではなく、経営者の想い・勇気・不屈の努力があって成立するものではないかと考えています。
そこには、その人を動かす衝撃的な出来事があり、その出来事を通して人格に磨きがかかり、何ものかが経営者を駆り立て、不屈の努力の蓄積の後で、天がようやくそのビジネスを認める時が来るような気がします。
グローセンパートナーという会社がお役立ちデモルを確立できるように日々精進していますが、経営者の島森が普通の人間であり、艱難と呼べるような経験もせずにここまで来ているので、何とも不甲斐なさを感じるこの頃です。
そうはいっても、少しずつビジネスに磨きがかかり、「個と組織の最大幸福化」の理念実現に向けて着実に一歩ずつ近づいています。我々のサポートを通じて、1人でも1つの組織でも元気になればいいと思っています。
先日終了したセミナーでの受講者の声から、セミナーで何かを掴んだ受講生が行動を起こし、葛藤し、涙し、一皮むけることができる何かを提供出来はじめた気がします。そんな心の動きを大切にしていきたいと思います。まだ、その何かを言語化できないために苦しんでいますが、継続して磨きをかけることにより、その何かをきっちり伝えることができる日が来ると信じています。
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