コラム

Vol.145 忙しさからの解放と内省型リーダーシップ

2022/11/25

忙しさからの解放と内省型リーダーシップ

弊社では、心の成長と能力の成長の両方を提供するマネジャー研修を行っています。その中でも、「忙しさからの解放」をテーマにした研修を増やしつつあるので、その概要をお伝えします。

マネジャー研修でいくら情報提供しても、「とはいえ、現場は忙しいので」「わかっているけど、時間がない」という一言で研修が台無しになってしまうことが多々ありました。そこで、まずは「忙しさからの解放」がマネジメント研修のスタートでは!?と思い始めました。心の成長の観点で、「忙しさからの解放」を研修に落とし込んできました。

研修では、まずは能力の成長と心の成長の解説から、
能力の成長は、学びを深め、スキルを身につけて、エンジンの馬力を高めること
心の成長は、恐れからくるブレーキがかかりにくくすること
とお伝えしています。

マネジャーを評価するときに、
・意思決定は早いけど、部下の話に耳を傾けられない
・方針は出ているけど、リスクを取る意思決定はしない
・忙しそうにしているけど、部下に仕事を任せられない
のように、できることと、できないことをセットで評価をしていると思いますが、この例でいうと、後半部分を改善するのが心の成長だと考えてください。

しかし、無自覚な心の声が行動にブレーキをかけるのです。
・(部下の本音の発言で傷つくのが怖いから)部下の話に耳を傾けない ことを選択している
・(失敗して評価を下げたくないから)リスクを取らない ことを選択している
・(自分でやった方が早いから/部下に任せたらクレームが起きそうだから)部下に仕事を任せない ことを選択している

このブレーキを反応行動、本当にやりたいことを意図行動と呼んでいます。
先述のケースを例に、意図行動・反応行動に分けると、以下のような構造になります。
・(意図行動)本当は部下をじっくり聴きたいけど、
 (反応行動)ついつい結論を述べてしまう
・(意図行動)本当は部下にチャレンジさせたいけど、
 (反応行動)ついついリスクを発言してしまう
・(意図行動)本当は部下に仕事を任せたいけど、
 (反応行動)ついつい自分で抱えてしまう

ここまで言語化できると、
・無自覚な反応行動が、部下の成長可能性を阻害していること
・反応行動は、自分にゆとり(余裕)がないときに起こりやすいこと
・反応行動を共有すると、お互いの信頼関係が高まること
に気づけます。

このようにして、
・部下の育成を阻害しているのは自分
・自分を忙しくしているのは自分
・本来の自分のパフォーマンスを発生させていないのも自分
だと気づき、自分を変えることで、自分や周囲への好循環が生まれることに気づきます。

最終的には、
・相手を変えるスキルを身につけること(能力の成長)
・自分を変えるスキルを身につけること(心の成長)
の両刀使いができるとマネジャーとしてのパフォーマンスが上がります。この両刀使いができることを、内省型リーダーシップと呼んで、能力の成長のスキル・心の成長のスキルを研修でお伝えしています。

「忙しさからの開放」について、より詳しく知りたい方は、下記のようなセミナーも実施していますので、ご参加ください。

▼【セミナー】
管理職・マネジャー自身が”自分で忙しくしている構造”に気づくには?
~マネジャー向け”忙しさからの解放研修”の事例と演習の体験~
日時:2022/12/01(木)開催
申込:https://www.growthen.co.jp/seminar/20221201/

▼【夜の楽校】なぜ”忙しさからの解放”が必要か?ワークショップ事例紹介
 認定NPO法人フローレンス 迎える育む部の皆さんとの対話から学ぶ
日時:2022/12/15(木) 20:00~21:30
申込:https://www.growthen.co.jp/seminar/20221215/

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