コラム
Vol.30 北京を訪問して感じた5つのこと
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2010/12/24
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- 北京を訪問して感じた5つのこと
北京を訪問して感じた5つのこと
実は、12月の初旬に北京に行ってきました。日中との関係も複雑で、ビジネスにどう影響しているのかも情報収集したいと思っていました。中国国内では、皆さんご存じの通り情報統制されており、一部ニュースが住民に届かないのは事実でした。お会いした方も、尖閣諸島の話は知っていましたが、船長さんのピース姿は見ていないと言っていました。そして驚くことが、偽の情報も放映されるそうです。なんと、「北朝鮮が韓国を砲撃した」話が、「韓国が北朝鮮を砲撃した」話にすり変わっているそうです。何とも中国らしい話です。
今回の訪中では、社内会議に参加させてもらったり、人材紹介の方にお会いしたり、店舗の裏側を見せてもらったり、色々収穫がありました。
1.日本のブランドが徐々に浸透している
今回は訪問させた頂いた会社は、日本でもブランドを構築している会社でした。嬉しかったのは、それらのブランドが徐々に浸透してきていることです。話をお伺いすると、ターゲット戦略が良く考えられている。商品ではなく、生活シーンを提案しているということで一致していました。どちらかというと高価格帯のブランド形成がうまく行っている(≒利益も高い)と感じました。一方で、市場はやはり欧米の企業に圧されていると感じました。
2.やはり現地の言葉が話せることが大事
日本の経営層も中国語を勉強しており、話すことが出来るのですが、皆さん口を揃えて、「ニュアンスが通じない」と言っていました。現地のスタッフも、日本語が話せるスタッフと話せないスタッフでは、自ずとコミュニケーションの量が違うため、価値観などの共有に差が出るようです。ヤマダ電機が中国進出する際に、社員選抜で中国語が話せることが前提という方針を打ちだしたことは正しい判断だと言っていました。
3.現地の方の働く動機とは
訪問した2件とも、社員旅行・運動会・食事会・演武会などを開催しているそうです。こういったイベントが大きな動機づけになっているようです。人材紹介会社の方が、転職者のキャリアを聴き出そうとして、どんな仕事が前職で印象に残っていますか?と質問したところ、「忘年会」「食事会」などの単語が返ってきたそうです。報酬は労働の対価であり、自分のキャリを伸ばすという感は余りなさそうです。まだまだ社員の働くという考え方は未熟という感がありました。
一方で、大型店舗の裏側を見ると、褒章制度が導入されており、写真が貼ってありました。その後に対象者がいるサービスカウンターに行くと気持よい接客をしていました。
4.社内会議に参加してみて
皆一斉の話すので、議論になりません。話が脱線して、なかなか戻ってきません。通訳の人も、一緒に議論に参加してしまうので、通訳がおろそかになります。などなど面白い体験をしました。通訳を入れての会議は、2倍の時間がかかるかと思ったら、4倍ぐらい時間が掛かりそうです。これは大変だと思いました。
私も少し時間を頂いて、ロジカルな考え方と会議の進め方をお伝えしましたが、皆さん真剣に聴いていました。
これは、時間を掛けて練習していくほかはありませんね!
5.やはり日本本社の関わり方が重要
「任せて欲しい」と総経理は行っていました。報酬(特に昇給)の件など、日本では理解が難しい部分は、任せて欲しいと言っていました。日本で判断するための情報を提供していると時間がかかるし、稟議が下りないことも発生します。会社なので社長に思い切った権限委譲が必要だと思います。営業から質問され、経理から質問され、人事から質問され、訪中者受け入れ、などなどやっているとどんどん時間が無くなって行きます。
今回も、お客様名などは控えさせていただきましたが、他に情報が欲しい方はご連絡下さい。開示できる範囲でお答えします。
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