Vol.36 新入社員を迎える準備

新入社員を迎える準備

この時期になると「ＯＪＴトレーナー研修」「ＯＪＴ指導員研修」が徐々に増えだします。新入社員を迎える側も気合が入っており、受講生は皆さん真面目です。

一番最初にやる演習は、自己紹介ゲーム。

お互いのプライベートの共通点を探すゲームです。趣味がサッカー、出身が静岡、スイスに旅行に行った、血液型が同じなどなど共通点を見つけてもらいます。

その目的は！？

自己紹介ゲームで共通点を探す目的は、お互いの共通点を知ると会話が弾むという実感を味わって欲しいからです。
「サッカーは○○を応援している」
「卒業した幼稚園が一緒だった」
「同じ時期にスイスに旅行に行っており、もしかしたらどこかで会っていたかもしれない」
など具体的な共通点が見つかると話は盛り上がるものです。

新入社員の一番の悩みは「職場に慣れることができるか」です。その悩みを汲み取り、ＯＪＴトレーナーは、新入社員のプライベートの情報を把握し、できる限り職場の皆さんに情報発信してあげることも大事だと伝えています。

フィッシュ哲学を導入しているある病院では、模造紙に日本地図を貼って、出身地に顔写真と自己紹介を書いてあるのを見たことがあります。

そして、一番伝えたいことは、新入社員に接するときは、「自分が新入社員時代にして欲しかったことをすること」だと言っています。

実際に自分が新入社員だったころを思い出してもらい、
１．先輩にして欲しかったこと・サポートが欲しかったこと
２．先輩にしてもらって嬉しかったこと・助かったこと
をお互いに情報共有してもらいます。

そうすると、良い先輩像は、
１．仕事の全体像や意義・やり方を丁寧に教えてくれる。
２．社内のルールについて教えてくれる。
３．職場の人間関係について教えてくれる。
４．職場に馴染みやすいように配慮してくれる。
５．質問にきちんと答えてくれる。忙しいオーラを出さない。
６．他部署の人を紹介し、社内の人脈を増やしてくれる。
７．何が分からないか分からないのだが、それに対してサポートしてくれる。
８．何がよかったか、悪かったかを丁寧に教えてくれる。誉めてくれる。
９．一声かけてくれる。
１０．昼食や飲み会に誘ってくれる。
といった像が浮かび上がってきます。これを自分の行動と比較して、意識を持って新入社員を迎えてもらいます。

このような研修を通して、少しでも新入社員を迎え入れる準備が整えば良いと思っています。管理職は、人材育成ができることが最低限の条件。そのためには、なるべく早い時期から人材育成を体験し、失敗し、思考錯誤して欲しいと思います。

このＯＪＴトレーナーとして悩んだ経験が将来絶対に役に立ちます！